「シンガポールがとても綺麗で魅力的な国ということは知っているけど、シンガポールの歴史についてはあまり知らない。」
これからシンガポールに旅行に行く方やシンガポールに住もうと考えている方であれば、このような疑問を抱えるはずです。
2020年に“建国55周年”を迎えたシンガポールは、比較的歴史が浅い国です。
しかし、シンガポールは建国してたった55年の間に東南アジアでは欠かせない重要な役割を担うようになり、世界有数の経済国家に成長を果たしました。
なぜ国土面積が小さいシンガポールは、ここまで大きな経済国家に成長することができたのでしょうか?
本記事では海外移住を目指す筆者が「シンガポールの歴史」についてわかりやすくご紹介いたします。
シンガポール建国までの歴史!
シンガポールが建国するまでの流れは、以下の通りです。
12世紀〜14世紀
シンガポールに初めて入植が行われたのは、「1298年」と言われています。
人々がシンガポールで生活を始めてから、シンガポールは主に海賊の停泊所として栄えるようになりました。
現在もシンガポールで海賊問題が絶えないのは、こういった背景から理解できます。
シンガポール海峡での海賊行為が例年になく増加していると。COVID-19により沿警備が手薄になっていること、漁師や港湾労働者の困窮、沖留めの船舶の増加が主たる要因と見られる。
— thumb (@thunnb) December 1, 2020
Why piracy in Singapore Strait persists in the Covid-19 pandemic https://t.co/goPwD5HOn0
14世紀末
立地に恵まれた小さな島だったシンガポールは、14世紀に新しい名前を得ます。
それは、サンスクリット語で「シンガプーラ(ライオンの街)」です。
これがのちのシンガポール国名の原形となり、マーライオンの原形になります。
15世紀〜
その後シンガプーラという島は、5人のシンガプーラ王に治められました。
そして、シンガプーラは地理的優位性を活かして、様々な船舶が行き来をする交易拠点として栄えるようになりました。
19世紀〜
19世紀になると、大英帝国(現在の英国)が自国の貿易拠点にするため、初めてシンガポールに上陸しました。
この時トーマス・ラッフルズという男がシンガポールの土地にポテンシャルを見出し、シンガポールの開発に尽力しました。
ラッフルズは地元の有力者と上手く連携を進め、シンガポールは中継貿易の拠点として、急速な成長を遂げます。
結果、様々な大陸から多くの外国人がシンガポールに移住するようになりました。
現在でもシンガポールの繁栄に尽力したラッフルズは讃えられ、シンガポールの歴史的ホテルにその名を刻まれています。
1年前の本日、8月1日はシンガポールの歴史的ホテル、ラッフルズが大改装を経て再オープンした日。
— ホテルに住みたいMeh (@Maymeh6) August 1, 2020
2年に及ぶ改装後、まさかこんな事になるなんて誰も想像してなかったと思うけど頑張って乗り越えて欲しい。早くまた世界中のゲストを迎えられる世界になりますように😌
改めておめでとうございます🇸🇬 pic.twitter.com/ttJDDjvcb1
20世紀〜
順調に成長を遂げていたシンガポールは、1941年の第二次世界大戦での日本軍の攻撃により、大きなダメージを受けます。
英国軍率いる難攻不落の島と呼ばれたシンガポールは敗北し、一度は日本軍により「昭南島」と呼ばれるようになります。
日本が終戦宣言を行った1945年以降には、シンガポールの統治権は再び英国に戻され、1959年までの約10年以上の期間は英国の植民地となりました。
そして、1959年から独立主義運動が高まりをみせ、1965年にマレーシア連邦から脱退し、独立を果たしました。
シンガポールはいつどうやって建国された?
シンガポールは、1965年に当時マレーシア連邦首相のラーマンとシンガポール人民行動党のリークアンユーが「今後の融和は難しい」と判断し、マレーシア連邦から脱退する形で生まれました。
シンガポールは過去にイギリスや日本の植民地となっていた時期が長かったため、「独立した国家になる」という気持ちが強く、激しい運動の高まりからそのまま独立国家へと生まれ変わりました。
シンガポールを急成長させた歴史的人物
シンガポールが現在世界有数の経済国家としての地位を築けているのは、紛れもなくシンガポール初代首相の”リークアンユー”という人物のおかげです。
彼は、シンガポールが日本に統治されていた時代に「シンガポール華僑虐殺事件」という痛ましい経験をしました。
にも関わらず、シンガポール国民を説得するために、まずは日本から賠償金として30億円を受け取り、その賠償金をすぐに独立直後の国内インフラ整備に充てます。
その後シンガポールは日本以外にも経済政策として外資を誘致し、シンガポールの国と国民のために、経済国家として成長するための仕組みづくりに尽力してきました。
結果として、現在のシンガポールは多くの外国企業のアジア拠点を誘致し、外国人が住みやすい国となり、世界屈指の経済国家に成長することができました。
現在のシンガポールは、リークアンユー首相の徹底した仕組みづくりによって形成されているといって過言ではありません。
【まとめ】シンガポールの歴史は面白い!
今回は、「シンガポールの歴史」について詳しく紹介してきました。
かつてシンガポールは小さな島で海賊の停泊所としての役割を果たしていました。
しかし、ラッフルズの上陸、英国軍や日本軍による統治を経て、国内で独立運動が高まり、現在は世界有数の経済国家になるまでに急成長してきました。
またシンガポール初代首相のリークアンユーは、シンガポールの地理的優位性や諸外国との国際関係を上手く活用しながら、現在のシンガポールを形成しました。
今後シンガポールに行く予定の方は、シンガポールの歴史を理解した上で旅行や移住をしてみると、また違った角度からシンガポールを楽しむことができるはずです。
こちらの記事では、「シンガポールの魅力」について詳しく紹介しています。