
「海外就職する場合、転職エージェントは使うべき?」「転職エージェントにお金を払う必要ってないの?」「海外の転職エージェントってどんな役割を持っているの?」
海外で就職を考えている人の中には、このような疑問を抱える人は多いと思います。
本記事では、2021年からシンガポールの外資系企業で働く筆者が「海外就職に強い転職エージェントの役割、メリット・デメリット」について解説いたします。
筆者が転職エージェントを利用した感想についても記載しております。
目次
海外就職に強い転職エージェントの役割とは?

転職エージェントの役割は、「海外就職希望者と海外の企業を仲介すること」です。
海外就職希望者は自分が適した業界・ポジションで働きたいと考え、企業側は長期間活躍してくれる人材を雇用したいと考えます。
その仲介(マッチング)の役割を担うのが、転職エージェントです。
海外就職希望者はお金がかかるの?
転職エージェントを利用するために、海外就職希望者がお金を払う必要はありません。
理由は、転職エージェントは契約(紹介)する企業からの手数料の支払いによって、ビジネスが成り立っているから。
(リクルートエージェント公式HPより)
具体的には、就職希望者が転職エージェントの紹介した会社に入社することで、就職希望者の前職の年収に応じた手数料が入社した企業から転職エージェントに支払われます。
一般的に支払われる手数料は、就職希望者の年収の約3割と言われています。
成功報酬型で手数料が発生するビジネスモデルのため、企業側もリスクが低く、安心して採用活動を進めることができます。
海外就職に強い転職エージェントを利用する3つのメリット

海外就職に強い転職エージェントを利用するメリットは、主に以下の3つです。
- 短期間で就職できる
- ローカル情報を入手できる
- 非公開案件を紹介してもらえる
1つずつ解説していきます。
短期間で就職できる
転職エージェントを利用すると、自力で転職活動をするより、短期間で就職することができます。エージェントに登録した時点で個別に担当者がつき、自分の希望に合った求人案件を紹介してくれます。
自分で一つ一つの企業を目に通して調べていくよりも、紹介してくれる求人案件を精査していくだけなので、非常にスムーズに就職活動を進めることができます。
ローカル情報を入手できる
転職エージェントを利用すると、海外就職する国、地域に応じたローカルな情報を担当者から入手できます。転職エージェントの担当者は、実際に現地に住んで生活をしている、海外生活のプロでもあるため、信憑性が高い情報が手に入ります。
インターネットでは検索しきれない現地ならではの情報を聞くことで、海外就職の不安を取り除くことができます。
非公開案件を紹介してもらえる
非公開案件とは、インターネット上に掲載のない求人案件のこと。転職エージェントの強みは非公開案件を多く持っていることです。
彼らが長年積み上げてきた実績とネットワークで非公開案件は存在します。転職エージェントのみを介して、求人案件を公開している企業も存在しています。
海外就職に強い転職エージェントを利用する3つのデメリット

海外就職に強い転職エージェントを利用するデメリットは、主に以下の3つです。
- 内定率は上がらない
- 希望する職種以外も紹介される
- 実際の仕事環境はイメージできない
それぞれ解説していきます。
内定率は上がらない
転職エージェントを利用したからといって、必ずしも内定率が上がるわけではありません。もちろん、転職エージェントは選考時のサポートを最大限してくださるのですが、最終的に企業に応募をするのは自分自身です。
転職エージェントを頼りっきりにせず、自分自身の言葉で入社したい意思を述べる姿勢が大切です。主体性を持ちながら、転職活動を進めていく必要があります。
希望する職種以外も紹介される
転職エージェントの収益モデルは、就職希望者がエージェントが紹介した入社すると、企業側から手数料を支払われる仕組みです。
そのため、転職エージェントの都合で求人紹介が行われる可能性も少なくはありません。実際に会社に入社してから、「自分が求めていたものと何か違う。」という状態にならないように注意しましょう。
実際の職場環境はイメージできない
海外就職は、日本国内で十分に完結できます。エントリーから最終面接まで全てオンラインで実施する企業も多いです。そのため、どういった職場環境なのか実態を確認することができません。
職場環境が不安な方は、就職前に旅行を兼ねて実際に企業訪問することをおすすめします。選考が途中まで進んでいる場合は、企業の人事担当者に掛け合って、事前にオフィス見学まで出来れば理想です。
海外就職で転職エージェントを利用してみた感想

筆者が転職エージェント3社を実際に利用してみた感想は、以下の通りです。
①日系企業に強いエージェントと
外資系企業に強いエージェントに分かれる
②年収、学歴を必ずみられる
③マネジメント経験、専門スキル
を保有している人材の評価が高い
1つずつ解説していきます。
日系企業に強いエージェント、外資系企業に強いエージェントに分かれる
転職エージェントによって、紹介してくれる求人案件が日系企業に偏っていたり、外資系に偏っていたりと分かれます。
これまで外資系に特化して海外の現地企業とネットワークを広げてきたか、あまり広げられていないかによります。
外資系企業に勤めたい方への個人的なおすすめは、ロンドン発祥で海外に多くの拠点を持つJACリクルートメントです。
転職エージェントとの初回面談時に外資系企業に就職したい旨を事前に伝えておけば、自ずと外資系企業を中心に紹介してもらえるのですが、英語力が不足していたりすると日系企業の紹介も増えてしまいます。
年収、学歴を必ずみられる
キャリアアップ目的の転職活動の場合、現職の年収と学歴は必ずチェックされます。
やはり現職の年収や学歴が高いと、海外就職にある程度有利にはなります。
よくある質問として、「年収、学歴が有利ということは、第二新卒は不利なの?」がありますが、一概にそうとも限りません。
むしろ第二新卒の価値を評価してくれる企業も一定数います。こちらの記事で詳しく解説しておりますので、合わせてご覧ください。
マネジメント経験、専門スキルを保有している人材の評価が高い
言わずもがなですが、現職でマネジメント経験がある人材、特定・専門スキルを保有している人材の評価は高いです。
採用する企業側にとって、応募者が特定のスキルを保有しているだけで、即戦力になる人材となる可能性が格段に高まるからです。
海外の高級寿司レストランで、英語が話せない日本人(ハイスキル)が好待遇で採用される理由と同じものになります。
海外就職時は、転職エージェントを最大限活用すべき!(複数社登録可)

今回は、「海外就職に強い転職エージェントの役割、メリット・デメリット」について解説してきました。
海外就職を決心したなら、海外転職エージェントを最大限活用すべきです。
特に初めての海外就職の場合、転職エージェントを利用するメリットの方が大きいので強くおすすめします。(※エージェントは複数社登録して問題ないです。)
海外転職エージェントを最大限活用するポイントは、主に以下3つとなります。
①登録したら、初回面談に参加してみる。
②キャリアアドバイザーを最大限利用する。
③業界、職種、年収の条件を曲げない。
海外転職エージェントを利用する上で、上記のポイントは非常に大事です。上手に海外転職エージェントを活用しながら、転職活動を進めていきましょう。