
日本人がシンガポールで就職するためには、就労ビザを取得する必要があります。
「就労ビザの種類は?」
「就労ビザの取得条件は?」
シンガポール就職を検討している人にとっては、気になることばかりだと思います。
本記事では、2021年からシンガポールの外資系企業で働く筆者が「シンガポールの就労ビザの種類と特徴」について解説いたします。
自分自身の備忘録のためにも、こちらに貼っておきます。EP、Sパス共に賃金が上がるのは嬉しいニュースですが、これまで以上に企業側が市民を優先して採用するスタンスは変わらないよう。僕と同じように現地採用を目指している方々、情勢の変化に負けず頑張っていきましょう。https://t.co/ivuZwR508m
— Kyon@南国好きリーマン🇸🇬 (@kyon2025) August 29, 2020
余談ではありますが、シンガポール政府は、年々外国人就労者に対するビザの条件を厳しくしています。
そういった状況を理解した上で、これからシンガポールで就職する人にぜひ読んでほしい内容になっております。
目次
シンガポール就職で取得すべき就労ビザ2種類

シンガポールで就労するためには、原則就労ビザを取得する必要があります。
シンガポールで働く外国人は、主にEPもしくはSパスと呼ばれる就労ビザのいずれかを取得し、シンガポールで就労を始めます。
早速、各ビザについて解説していきます。
EPとは?
EPはEmployment Visa(エンプロイメント)という名称です。
MGRレベル、もしくは専門力のあるポジションが取得対象となります。
以下が申請の条件です。
①月給固定3,600SGD(約28万8千円以上)
②大学卒業資格を持っていること
(有名大学がベター)
③業務経験に基づいたマネジメント力、
専門力が高いこと
筆者も実際に人材紹介会社との初回面談時に大学名を聞かれ、最低月給4,050SGD(32万4,000円)以上という評価を受けました。
人材紹介会社によると、EPの条件である月給の計算方法は、年齢×大学=とのこと。EPの場合、採用条件として学歴は結構みられる傾向にあります。
またEPは、業務経験や専門力も高い採用基準になり、シンガポールの企業は即戦力人材を求める傾向にあることがわかります。
新卒でEPでシンガポール就職する場合は、東大・京大など高い学歴がマストです。
新卒でEP取得を目指している人は、個人的に日本企業で数年間経験を積んで、シンガポールで就職することをお勧めします。
Sパスとは?
SパスはEPの条件を満たさないポジションが取得対象となります。
一般的には新卒社会人、一定の学歴を持つ若い外国人向けのビザです。
以下が申請の条件です。
①月給固定2,300SGD(約18万4千円以上)
②大学卒業、専門学校、短期大学
を卒業していること
EPと比較すると、一見敷居の低いビザのようにみえますが、近年はシンガポール政府と企業の方針で1社で採用できる人数に制限が設けられました。
必ずしも取得しやすいビザとは限りませんので、ご注意ください。
シンガポールの就労ビザ、EPとSパスの違い

では、EPとSパスの違いは何でしょうか?
一番の大きな違いは、「EPは取得しづらいが、Sパスは取得しやすい」ことです。
先ほどご紹介した通り、EPの申請条件はハードルが高く設定されています。
そのため、最近では外国人の就労枠をSパスに適用する企業が増えてきています。
もちろんSパスにも1社あたりの採用人数に制限があるため、100%取得できる就労ビザと言い切れませんが、Sパスの方が取得するハードルは低いと言えるでしょう。
実はシンガポールの就労ビザは計4種類ある

ここまで主な2種類の就労ビザを紹介してきましたが、実はシンガポールの就労ビザは、計4種類あるのでご紹介していきます。
①EP
②Sパス
③PEP
④Entre Pass
PEPとEntre Passは、簡単に申し上げるとお金持ち向けの就労ビザです。
これらのビザは、シンガポールの経済や産業を発展させるために、優秀な外国人向けに発行しているVIPビザになります。
それぞれ解説していきます。
PEP
PEPはPersonalized Employment Pass(パーソナライズ エンプロイメント)という名称です。
高額収入者が取得対象となります。
以下が申請の条件です。
①月収固定12,000SGD(約96万円以上)
②過去半年の月収固定18,000SGD
(約144万円以上)
この就労ビザは3年間の有効期間があり、6ヶ月間無職の状態であっても、シンガポール国内には滞在できます。
Entre Pass
Entre PassはEntrepreneur Pass(アントレプレナー パス)という名称です。
起業家が取得対象となります。
以下が申請の条件です。
①シンガポールの銀行口座残高
50,000SGD(約400万円以上)
②自社株を30%以上保有していること
③シンガポール人2名以上を雇用すること
この就労ビザは1年間の有効期間があり、延長することも可能です。
シンガポール現地採用の筆者が取得をおすすめするビザ

今回は、「シンガポールの就労ビザの種類と特徴」について解説いたしました。
2021年からシンガポールの現地採用で働く筆者が取得をおすすめしたい就労ビザは、「EP」です。
理由は、以下の通りです。
・給料が高い
・企業側が採用しやすい
・キャリアパスを作りやすい
上記の理由の他にもEPの場合、「自分の興味のある業界、業種を選びやすい。」という特徴があります。
Sパスの場合、企業側が無制限に人材を採用できない仕組みとなっているため、自ずと自分の興味のある企業とマッチする可能性も低くなる傾向にあります。
以上のことから、これからシンガポール就職を考えているなら、「就労ビザはEPを取得されること」をおすすめします。
今回ご紹介したシンガポール就労ビザに関する情報は、国際的な海外転職エージェントのJACリクルートメントの担当者が丁寧に教えてくれました。
JACリクルートメントについては、こちらの記事で纏めておりますので、合わせてご覧ください。